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ニュース / 自然エネ活用施設建設へ 原村

配信日 2012年8月11日

 原村は、持続可能な自然エネルギーの活用と温室効果ガスの排出削減などを進める「原村エコビレッジ構想」の一環として、建物の光熱に自然エネルギーを活用した村施設(サステナブルハウス)を建設する。10日に開いた村議会全員協議会で今年度は、設計を行う方針を明らかにした。村外の学生や研究者らが訪れ、エネルギーの自立の仕組みを学ぶ先進的な施設としての役割を担う。村内の農産物・加工品の直売所も設け、都市圏住民との交流拠点としても期待している。

 国の農山漁村活性化プロジェクト支援交付金事業を受けて、「地域連携販売力強化施設」として来年度、樅の木荘南側のテニスコートへの建設する方針だ。事業費は約8300万円で半分が国補助金。来年度は新エネルギー関連の補助事業申請を国に行う。

 計画によると、施設は木造2階建て延べ床面積317平方メートル。1階は直売所やカフェ、研修ができる集会場など、2階はモデルルーム機能を持った相談室を予定している。村内産の木材を中心に建設し、廃棄されるコメのもみ殻(燻炭もみ殻)を断熱材として使用する。

 電力は太陽光発電装置を設置。村内などで集めた廃食油を精製したBDF燃料による自家発電機も使用する。冬は、暖房・給湯の熱源として設置するバイオマスボイラーの余剰熱を活用した「スターリングエンジン」を動力源とする発電機も活用する。太陽熱温水器や小型のまきボイラーも給湯設備として使用する。

 施設の二酸化炭素排出量は原則ゼロで、光熱費も同規模施設と比較してほとんどかからないという。

 設計、施工に当たっては、8月中にエネルギーや農業関係、公募委員らで検討委員会を設置し、住民への説明会なども開いて住民意見を反映させていく。

 村エコビレッジ構想では、企画・実践に当たる特別職非常勤職員を公募し、東京都の及川謙さんを採用。八ケ岳自然文化園への太陽光発電装置設置、もみの湯への「エコ給湯システム」導入なども計画している。

長野日報 2012年8月11日

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